適性の問題もあると感じる。同じアニメの絵の制作であってもパートによって必要な素養が違うと思っている。勝手な解釈をすれば原画はどちらかというとアーティスト寄り、現在の彩色は完全にオペレーターだ。では動画と言えば、両方の素養が必要なパートと言うのが管理人の考え。誰にでも向いている作業ではないはずで、単にアニメーターの入り口と捉えるのはそろそろ考え直した方が良いのではないかと思う。
「アニメーターは動画の間は修行中なのだから食えなくても仕方がない。」と言う意見を述べたクールジャパン関係の有識者(！)がいたようだ。動画はアニメーターとしての入り口には違いないが、必要なパートとして(まだ)成立してる。修行中なんて意識でやって欲しくはない。プロとして作品作りの一部分を担っていると考えるべきだ。長年動画マン/動画チェックとして活躍しているスペシャリストだっている。
現役時代、あるビデオシリーズの動画チェックを担当していた頃、シリーズ中盤辺りに“動画注意事項”を全面的に刷新した。ハードな描写が増え、比例して細々とした注意が必要になったからだ。いろいろと具体例を挙げて注意すべき項目を書き連ねたが、結局の所一番言いたかったのは最後に書いた一言だった。
（当時ワープロすら使ったことのなかった管理人に代わって、文書の出力を手伝ってくれたのは、今では演出・監督で活躍している新人進行時代のM氏だった。M君、感謝！）
「制作作業は動画で終わりではありません。前のパート(演出・原画・作監等)の努力を無駄にしないよう、また後のパート(仕上げ・撮影等)の作業がスムーズに行えるように気を配ってください。」
多くのスタッフでつくり上げるアニメには一番大事なことだと思う。
もしかしたら今後、独立した“動画”と言う作業、または役割が必要とされない制作体制が確立されていくのかもしれない。時代の流れとあれば仕方がないことかもしれないが、人生の(青春の…と言ったら流石にクサ過ぎか…)一時期、情熱の全てを傾けた仕事の記録くらいは感謝と共に残しておきたいと思った。
ここにまとめた事が少しでも何かの役に立てば何よりだし、アニメ作りが楽しくなった人が一人でもいたならサイトを作った甲斐が有ったってもんだ。そして面白いアニメを作って(プロの仕事に限らずね)、こちらも楽しませてくれたらもう何も言うことはない。エラそうだぞ！＞俺
…。
さーて、これが完成するまで封印してたゲームでもするかな。なんせ、平日夜や週末だけじゃなく、夏休みや正月休みもほとんどつぶしちゃったからなー。撮り貯めてた映画やアニメも消化しないと…。半年以上、2199以外のものはほとんど見てないもんね。
初めての更新はいつになることやら…。
2014/1/11
♪Moonlight Wolf：佐藤聖子 / Bright Lights
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