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はじめに
道具
作法・ルール
タイムシートについて
トレス・クリンナップ
動画作成の手順
中割のテクニック
実例@:目パチ
・口パク
実例A:振り向き
実例B:歩き
実例C:走り
実例D:波送り〜しなり
実例E:エフェクト
-作例集-
TIPS!
思いつき作例集
あとがき・参考資料
タイムシートについて
タイムシートとは時間経過に沿った芝居・セリフのタイミング、撮影におけるカメラワークや特殊効果の指定等が書き込んである指示書。動画作業はこれを基に中割を作成し、カットとしての動画を完成させていく。
動画ではまず原画マンが記入したアクション欄の指示を、セル欄に動画〜撮影用に翻訳して記入する事が作業の第一手順になる。
※内容については管理人の経験に基づくもので、制作会社ごとに作法の違いも存在する。仮に現場に入るようなことがあれば、その現場にあった情報にアップデートのこと!

タイムシートの記入@
例外もあるが大抵セル欄以外が記入された状態で動画に回ってくるので、セル欄を記入してタイムシートを完成させる。アクション欄のA.B.C.〜がそのままセル欄のA.B.C.〜に対応する。
アクション欄に記された数字は原画ナンバー。その間に記入された“・”は中割を表している。
動画作業前のタイムシート

タイムシートの記入A
原画番号と“・”を合わせて、通し番号(動画番号)にふり直す。番号の重複や抜けが無いように十分注意する事。その際、原画ナンバーは丸で、アタリなどからおこした動画のナンバーは三角で囲む。









口パクがある場合、(ある程度)セリフに合わせて口の形(開き口・中口・閉じ口)を指定する。












カットの最終フレーム以後をざっくりと線を引いたり塗りつぶしをして、尺の終わりを示しておく。
動画ナンバー記入後のタイムシート

セリフ部分の記入例

尺の終わり

原画ナンバー→動画ナンバー
 動画ナンバーは必ず“1から始まる整数の通し番号”になるのが原則。
 原画がたとえ3から始まっていても動画ナンバーは必ず1から。原画ナンバーが1から3に飛んでいても、動画ナンバーは中割を含めてかならず通し番号にする。同じ番号は使用しない。
 原画に小数点以下の(例えば3.5とか6.5など)表記があっても動画ナンバーに(基本的に)小数点以下は使用しない。
 時おり原画番号に欠番が有ったり小数点以下があるのは、原画終了後に演出や作監が修正作業の一環として原画を抜いたり足したりして、通し番号にならなくなってしまう事が少なからずあるから。
 アタリ原画などに“A-あ”とか“B-イ”等、数字以外の表記があるときもかならずタイムシート上で数字に変換したうえで動画ナンバーに直す。
 要するに“END”マークのついている番号を見ればその動画の総枚数が分かる様になっていて、作業管理上かなり重要。
 通し番号になっていなかったり、番号が重複していたりすると動画の後のパート、仕上げや撮影が混乱することになる。

仕上げ「最後の番号が20なのに動画が19枚しかないよー。欠番?それとも描き忘れ?」

撮影「おーい、B-3が2枚あるんだけどどっちを使うんだー」

みたいな事が起こる。注意!。


 あらためての確認だが、Aセル、Bセル、Cセル…セル毎に1から始まる通し番号になる。


 ちなみにA-3.5みたいな動画ナンバーが絶対無い訳ではない。
 ごくまれに動画作業後にどうしても枚数を増やさなければいけなかったり、動画を抜いたりする欠番も場合によってはある。当然タイムシートもそれに合わせて直さなければならない、と言うよりタイムシート(芝居・タイミング)を直したからそれに合わせて動画も調整すると言う方が正しい。この場合の作業は動画検査/動画チェックが行う事が多い。
 この例に限らず例外的な処理を実施した場合は、必ず申し送りメモを記入する(貼付する)。これは礼儀であり、作業を確実に進めるための必須事項。

凡例
・(一時)静止:一定の間、動かないときはその範囲に線を引いて静止状態が持続していることを指示する。※@

・止め:小物やセル描きの背景等最初から最後まで動かないものは、番号の後に“止メ”と記入し、その下に持続状態を示す線を引いておく。※A

・空(セル):カット途中から現れたり、逆に途中から消えたりする場合は“×”を記入しその下から波線を引いておく。その間はそのセルを表示しない。※B


・リピート:リピート(繰り返し)がある場合、リピート範囲を指定した後“リピート”と記入し、必要な範囲に線を引いておく。※C

*なお、セル欄には“リピート”とは書かず、必要な分の動画番号を記入する場合もあるとの指摘を頂いた。現場ごとの違いに注意!








・逆シート:番号通りに動いた後、番号を逆にさかのぼって元に戻る。リピートと併用する場合も多い。
※D
凡例@

凡例A

凡例B